変わり続ける獣

ようやく「音楽と人」と「CDでーた」のインタビュー記事
読むことが出来ました。


CDでーたの方は1ページ(しかも上半分は写真)ですので、
それほどのことは書いてありませんでしたが、
音楽の人の方はなかなか面白かったです。
(とはいえ2ページでしたが・・・・)


今井さんへの単独インタビューだったのですが、
大きく分けると3つのことについて語っていました。


1つめ 新作のこと。

内容はポップでシンプル。インタビュアーが「原点回帰か?」
と聞いたところ「そうではあるけど、
結果的にそうなったのであって、
今回のコンセプトとして、なるべくエレクトロニカを排除して、
極端に言えばギター一本でも出来るような
シンプルなバンドサウンドにするということがあった。
その結果として初期のスタイルに近くなったということ」


うーん、これを聞いて安心しました。
なぜなら、常にアグレッシブで、どん欲に新しいことに
挑み続ける今井さんが今作はちょっと守りに入ったかな、
と心配していたからです。


昨今の再結成やリメイクブームを見ればわかるとおり、
懐かしさを売りにすることは比較的簡単に
ある程度の結果を出せます。ただ、僕はBUCK-TICKには
そういうことはやって欲しくなかったので。


ベストアルバムを出すにしても、敢えて全曲リアレンジ、新録、
歌詞すら一部変えてしまった「殺シノ調べ」のように、
常に進化し続けるモンスターバンド、
それがBUCK-TICKだと思うから。


2つめ MY EYES&YOUR EYESのセルフカバーのこと

ぶっちゃけた話、企画自体はレコード会社からの提案らしい(笑)
ただし、ファンの投票で常に人気が高く、また今井さん自身、
こういう事をやりたかった。ただ、やるとなったら凝りまくる男、
相当のエネルギーを使うので、今まで腰が重かったのだけれど、
いい切っ掛けになった。頭の中には、他にもやってみたい
曲があるらしい・・・


おお!
これは嬉しい発言ですね。そういえばデイインでも
CAPSULE TEARSを新アレンジで披露したことが
ありましたから、もしかしたら今後もこういった曲が
発表されるかも!ファンの間で常に噂となる
「殺シノ調べ2」も望みゼロではない!?


3つめ 新曲「ランデヴー」の櫻井さんの歌詞について

これはかなりストレートに愛・喜びを歌ったものらしく、
インタビュワーもかなり驚いていました。
これについて今井さんは
「やっぱり心境の変化があったんじゃないの。
確かに以前なら考えられなかったけど、今回のアルバムの
「シンプル」というコンセプトにはあっていたからちょうどいい」
と答えています。


また、櫻井さん自身はCDでーたの方で
「今までは綺麗な物を汚く唄ってしまったり、
少しひねくれたところがあった。でも今は、
思いをそのまま表現することに抵抗がなくなった」

と語っています。やはりこれはキャリアが生み出した自信と、
家族を持ったことが大きいんでしょうね。ニューシングルの歌詞は
愛娘への思いを唄ったもの、という噂もある位ですから・・・


最後に「結成20年について」今井さんに聞くと、案の定
「特に感慨はないよー」と、相変わらずのマイペース(笑)


でも、いつもと違うのは
「俺とユータだけは昔から全然変わらないんだよなー」
という発言。なんでもこの二人だけが、
自動車の免許を取らないまま上京したらしく、
当時から「俺たちってずっとこんなペースかなあ」
なんて話していたらしいです。つまり計画性が無くて
いつまでも子供っぽい、ってことを言いたかったのかな?(笑)


僕としては暗に「この二人だけまだ身を固めていない」ことを
指しているのかな、なんて深読みしてしまったり。


時間が無くてチラッと読んだだけだったので多少
違っているかもしれませんが、大体こんな内容
だったと思います。ますます新作が楽しみになりますね!


コメントの方でリクエストがあったので、バンドやろうぜの
有名アーティストが語るBUCK-TICKについてのインタビュー。
その答えを少し・・・

質問は
1BUCK-TICKとの出会いとその印象
2好きな曲とその理由
3自分にとってBUCK-TICKの最大の魅力とは?
です。


SUGIZO
1TABOO。ダークでポップでぶっとんでいた。。
2「太陽ニ殺サレタ」とにかく狂った太陽全体が最高。
3 ぶっ飛んだままずっと進化し続けているところ。
とにかくリスペクトしている。俺にとってのカリスマ。


菊池哲
1 パーソンズの打ち上げで。色々話を聞けた。
2 TABOOのなかの「TABOO」から
「JUSTONEMOREKISS」へ行く瞬間。
ロンドンレコーディングの話を聞かせてもらったので更に感動。
3「band of the band」。結束の堅さと、
何事も楽しむ姿勢はいつもお手本です。


スペースの関係で一部省略していますが、こんな感じです。

僕が面白かった答えは

大槻ケンヂ
1 埼玉大学の楽屋で櫻井さんに「どうやって髪立てるんですか」
と聞いたのが出会い。
「ダイエースプレーです」と教えてあげた櫻井さんに萌え(笑)

YUKKE(ムック)
3 母に見せてもらったライブビデオを見て、涙がでた。
お母様はかなりのBUCK-TICKファンらしいです(笑)


(BUCK-TICKの良さを少しでも多くの方に知ってもらう為、
ランキングに参加しています。ご協力御願い致します)

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音楽と人と書店と俺

Y


今月の音楽と人に、
今井さんのインタビューが載っていて、
なかなか面白いという話だったので立ち読みに・・・
いや、面白かったら買おうと思い書店に行ったのですが・・・


無いッ!何処にも置いてないのだッ!
聞いてみたら「最近扱うの辞めた」とのこと・・・


文句の一つも言ってやろうと思いましたが、
確かに自分自身も最近ほとんど買わなかったし・・・


市川さんが編集長やってた頃は、毎号
楽しみで楽しみで仕方なかったんですけどねー。
まあ買わなくなったのは音楽と人に限らず雑誌全般なんですが。
以前も書きましたが、最近は本を買うときもほとんど
アマゾンばかりだし・・・


記事を読んだ方は、簡単に内容などコメント欄で教えて
頂けると嬉しいです。


雑誌といえば、バンヤロこと「BANDやろうぜ」
(最近はBAND YAROUZEって表記でしたっけ?)の
BUCK-TICK特集号の時も入手に苦労しましたよ。


扱っている店がどうのという前に、まず書店自体が
激減してますからね。更に音楽雑誌の品揃えの良い店というと・・・


4.5件廻ったものの見つからず、最後にダメ元で寄った
楽器屋の小さな書籍コーナーに置いてあるのを見つけたときは
嬉しかったです。


内容もかなりよくて、全194ページ中104ページが
BUCK-TICKというファンには堪らない号でした。


バンドの歴史からディスコグラフィー、ポスターに
人気曲のスコア&演奏のコツ、さらには初心者の為の
豆知識まで載ってます・・・(笑)

例:星野英彦 樋口豊がボーカルのつもりで誘ったが
本人はギターを選択。バンドをやる前は
サッカー少年だった←おい!そこ載せるほど重要か?(笑)


中でも一番面白かったのは、他のミュージシャンが語る
BUCK-TICKのカリスマ度、というコーナーで、SUGIZOや
大槻ケンヂ、TETSUなど、なかなか豪華な顔ぶれです。
流石に新品は手に入らないと思いますが、
古本屋さんなどで見つけたら是非ゲットしてください。


これと、「WORDS BY BUCK-TICK」に
「BT8992」、そして古いですがHYPのBUCK-TICK
特集号は、非常に資料性が高く、かつ読み応えがある名書だと
思ってます。いずれ時間があれば
この辺の本の紹介もしたいですね。


P.S.
音楽雑誌コーナーを回って気付いたこと・・・
バンヤロやロッキングオン、音楽と人は、
置いてあったりなかったり、
という感じだったのですが、何故かあのヘビメタ専門誌
「BURRN!」は全ての本屋に置いてあった!
なんか間違ってないかこれ?


と、ヘビメタ好きの知人に話したら「ヘビメタ舐めんな」と
最近のアメリカにおけるヘビメタの復権やクラウザーさん
素晴らしさ、やっぱ肉喰わなきゃダメだよな
等小一時間説教を喰らいました・・・
ごめんなさい・・・セイントアンガーは良い曲ですよね・・・


恐るべしヘビメタ&メタルファン!(笑)

(BUCK-TICKの良さを少しでも多くの方に知ってもらう為、
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淑女暴走

Mona

BUCK-TICKの新譜タイトルが


「モナリザ・オーヴァドライヴ」


だと聞いたときは震えた。2003年のことだ。


ウィリアムギブスンの小説と同じタイトルなのである。


僕の好きな作家だ。


大好きなバンドの新譜タイトルが、


大好きな作家の小説タイトルと同じ。


これ以上ファン冥利に尽きることがあるだろうか?


モナリザ~は、ギブスンの歴史に残る名著「ニューロマンサー」と


世界観を同じくする所謂「スプロール3部作」の


トリを努める作品である。


ニューロマンサーは、まだインターネットなど存在しない1984年


(いや、正確にはその元となるネットワークは


存在したが、インターネットとして世に広まり始めるのは


1986年辺りで、日本国内に至っては、90年代中頃に


やっと一般的になった)


に、既に世界中を繋ぐネットワーク内を自在に飛び回る


「カウボーイ」と呼ばれるクラッカー達の闘いを描いた


革命的小説だった。マトリクスも攻殻も、ここから生まれたのだ。


今井は直接的にこの小説を意識したわけではないようだが、


以前から「Living on the Net」や


「My Fuckin' Valentine」でサイバーパンク的なモノを


描いていた事もあるし、読んだことはあるはずだ。


俺の中ではBUCK-TICKはビジュアル系ではなく、


ナンバー1の「サイバーパンクバンド」なんだよ!(笑)


(ちなみに2番目はサイバーニュウニュウ)


発売されたアルバムは、


サイバーよりパンク要素の方が強かったが、


「Mona-Lisa」は日本ロックの歴史に残る名曲である。


ところで、ニューロマンサーって、文章がメチャ読みずらい


事でも有名ですよね。俺も3回位挫折してやっと読み終えたなあ。


そろそろまた読み返してみようかな。


モナリザの主人公「クミコ」は後藤久美子がモデルらしい。


そういえばギブスンの新作「あいどる」は、日本のバーチャル


アイドルを中心に据えた話らしいけど、まだ読んでないなあ。


この邦題は何とかして欲しかったぜ・・・


(まあ原題もidolなんだけどさ)

「イリーガル・パウダー・ニードル ピュア・ケミカル
乱れる・ピルス・ウイルス 万物の霊長 気取る
高級なサル くわえる射精 マテリアル」
                          今井寿

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ジャンプ休刊

月刊の少年ジャンプが休刊するそうですね。


メジャー中のメジャー、ジャンプすら厳しいとは、


出版不況は深刻なんですね。


確かに自分もジャンプ(週刊)読まなくなって随分立つし、


もっと言えば本屋にも行かなくなった。


コミックの単行本を買うことはごくたまにあるけど、


アマゾン経由だし、以前は雑誌の立ち読みで


仕入れていた情報は全てネットで事足りる。


そういえば街の本屋さん、随分と減ってませんか?


雑誌が売れなくなったのはコンビニの


影響が大きいと思う。たいていの人は、読みたい作品は2.3で、


立ち読みでも充分なのだけれど、個人経営の本屋さんだと


立ち読みはしづらいですよね。特に雑誌はレジ前にあったりして。


でもコンビニなら、買い物ついでに10分程度、


立ち読みした経験は誰にでもあるはず。


特に注意もされないし。女性でも抵抗少ないと思う。


コミックといえば、ネット限定で面白いモノ見つけました。

ハイブリッド・インセクター

これは仮面ライダーの新解釈版、とでも言えばいいのか・・・


自分は正直仮面ライダーはそんなに好きじゃない、というか、


よく知らないのですが、


これは本当に凄い・面白い!と思いました。


こんなのがタダで読めるんじゃ、


中途半端な漫画は売れなくなるよ・・・


もう一つはこれ


昭和純文学風恋愛モノかと思ったら、まさかそういう展開とは・・・


タイアップ物みたいですが、ここまで楽しませてくれれば、


もはや広告、といったレベルを超えてますね。

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The Door into Summer

サイドバーでも紹介していますが、猫といえば外せない小説、それが「夏への扉」です。


まさか猫好きで読んでない方いませんよね?


「でもこれSFでしょ?」という声が上がりそうです。


確かにタイムトラベルものですが、SF的ガジェット以上に、猫の描写が細かい。


「猫SF」と呼ばれるのも納得です。


発表されたのは1957年ですが、既にバックトゥザフューチャー的なギミックやストーリーが


構築されていたとは驚きです。ちなみにこの小説における「未来」は「西暦2000年」ですので、


現在と比較して、ハインラインの描いた未来予想図との違いを見るのも面白いです。


翻訳物のSFとしては非常に読みやすいので、女性の方にもお勧め。実は純愛モノでもあります。


しかし、かなり正確な未来図を描いたSF作家や科学者も、現在のケータイの発達
だけは誰も予想できなかったみたいですね。


車が宙を飛び、宇宙旅行をする時代になっても、「テーブルの上にあるケーブルの付いた端末」を


使って電話しているのが、何ともおかしいです。ある意味現代はSFの世界を超えているって事ですね。

さあ、猫のピート君と共に、時空を越えた冒険に出発しましょうか。

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